土地探しの難しさ

弊社で取引のある金融機関担当者との会話で、よくお客様から「土地を探してほしい」という要望をいただくそうです。
実際に資料を提供すると、様々なご意見を頂戴するそうで、多くは決まりません。

金融機関にご相談されても、基本不動産業者から資料を取得し、ご案内をするわけですから、同じような情報が出回ってしまいます。

金融機関はお金を貸したいところがメインです。
なので、実際の不動産の良しあしは判断できないと思います。 

 

あるお客様で「何年も探している」というお話を頂戴します。
そのお客様に失礼ながらお話をしたことがあります。

『おっしゃる条件では、何年探してもありませんよ』と。

すると、ご立腹される方もいます。

でも大半が、自身の取得計画の甘さを省みて『買えない人』と『買う人』にわかれます。
『買う人』は、やはり資金計画がきちんと決まっています。
『買う人』は、妥協できるところ、妥協できないところがはっきりされています。

『買えない人』は、物件探しも、マニアっぽくなっていきます。
例えば、「路線価はいくら？」と聞く人がいます。調べれば誰でも確認できる話です。
路線価対比売出価格が高い安いは、市場相場に基づくもの…これらを評価するのはその人の価値観です。
「南道路じゃないと…」と言われる人がいます。
実際に南道路の物件をご紹介しても決まりません…今度は「間口が…」と言われます。
分筆売買などですと、分筆前の状態で相談して、売主が同意する分割案じゃないと売っていただけません。
勝手に自身の主張をするのは結構なことですが、できないとなれば、取引自体が成立しません。   

建売業者は販売のプロ、その地域の相場に基づいて分譲計画を組み、取得すると決めるまでの期間は長くありません。
一方エンドユーザーの場合、紹介してすぐ見に行っていただける方は、即断即決される方が多いです。
購入すると決める場合、今回は見送ると決める場合、はっきりしています。

40坪で予算1000万円というお話があるとします。
50坪になったら総額が上昇します。
35坪になったら、面積が足らないと言われます。

80坪の土地を売出したら、半分ほしいと言われる方もいます。
売主様にその時相談すると、一括じゃないとと言われ、断られるケースもあります。

建売業者なら、80坪そのまま購入します。 

大手不動産業者の営業の大半が、そのような姿勢だと思います。
なので、近年の仲介業者の営業は、業者に紹介して、業者が買わなければエンドユーザーくらいのことはよく見かけるのです。