2025年10月04日
決まる商談!決まらない商談!
不動産取引をしていますと、いろいろなお客様からのご要望を頂戴します。
今回のタイトル【決まる商談!決まらない商談!】
まさに、言いたいことを言った分だけ、どうなるのか?
その事案を冷静に語ろうと思います。
不動産取引の基本1.同じ不動産は2つとない
同じ不動産は2つとありません。
自動車であれば、新車はどれも同じ型式、同じエンジン、同じ仕様のものはご用意できます。ところが、中古車の場合はそういうわけにはいきません。
色・年式・形式・走行距離・使用程度…
これらの要素が価格を決めるポイントになります。
マンションを例にとれば、同じことです。
同じ所在階、同じ間取り、ここまではあると思います。
しかし、その使用状況により価格差も生じます。
一例として、喫煙している部屋と非喫煙状態の部屋では、内装の汚れも全く異なります。
つまり、出てきた物件1つ1つに特徴やカラーがあります。
その物件の良しあしを決めるのは
単身者の煮炊きをしていないキッチンと、ファミリーのしっかり使用されたキッチンでは、汚れ方も違います。
その物件の良し悪しを決めるのは購入者です。つまり同じ物件は2つとないと思って検討する必要が生じます。
同じ不動産は2つとない
もし気に入ったなら、即答すべし!
不動産取引の基本2.売出し価格設定は誰が決めるのか?
不動産売却をする際に、価格は誰が決めているのでしょうか?
ある程度は、不動産業者が近隣の市場などを考慮し、成約事例などを踏まえて提案することからスタートします。まさに【売却査定】です。
ここで、甲乙つけるのは、比較対象法として用いる室内程度だったり、面積だったり、形状だったり…
そして納得していただいた価格で売主様に決めていただき、活動開始となります。
買う側からみると、【価格交渉はできるのか?】とよく聞かれます。
近年の取引を見ていると、価格交渉はあまり受けていないのが実情だと思います。
それは、【高値で売出し、徐々に見直し】というスタンスが多いからかもしれません。
坪あたり100万円で売り出しをしたとします。
多くの反響が得られている場合、価格は見直しするとすれば、値上げをして再売出しをすることもあります。しかし、ほとんどのケースが成約見込みが80万円だと仮定するならば、少し値を上げて売出しをする場合が大半ではないでしょうか?
実際そうすると、お問い合わせは激減し、下手をすると全く問い合わせがありません。
ある程度相場にあった売出しは、早期成約の鍵かもしれません。
価格設定を誤ると、売れる物件も売れなくなる!
不動産取引の基本3.法人相手は要注意
社長伊藤も、法人相手の仲介を何度か経験しています。
法人の場合、担当者が決めるのではなく、決めるのは決裁権を持っている人。
つまり極論はその会社の社長です。
担当者は調子のいい話をいっぱいしますが、最終的に【社内稟議】がすべてになります。
【社内稟議】が通らない取引は、できないからです。
この【社内稟議】は、時間のかかるものです。
この間に、他の購入者が現れるような事案も散見されます。
逆に、この法人が購入するだろう…と準備を進めていると、【社内稟議】が通らないことを理由に、お断りが生じます。
リアルアイでは、基本法人様との取引の際は、エビデンスを残すために、メールでのやり取りを基本としています。
少しでも不自然な対応があった場合は、即中止しています。
先日もありました。条件に合わないお話を【社内稟議】を通すために、事前交渉を求められました。いざ、申込を求めたところ、数週間お話が止まりました。
結論は…取引に至らない次元のお断り内容でした。
こういった話の多くは、個人でも同じです。
ハウスメーカー経由で土地を紹介すると、この事案が生じます。
逆に、土地を決めてからハウスメーカーと折衝することでハウスメーカーの営業の力の入れ具合も変わってきます。
大手ほど、この傾向が強く生じます。国道交通大臣免許を有する不動産業者の建築部門ほど、この状況が生じます。
法人相手の仲介、法人相手の物件紹介は注意が必要なのかもしれません。
決まる商談!とは?
お問い合わせ時にもうその商談は決まっています。
購入する方も、借りたいと申込みされる方も同様のリアクションです。
月極駐車場のお問い合わせはまさにそうです。
【空き状況の確認】と問い合わせがあった場合、『空いています』と回答する段階で、賃料は?手続き方法は?と聞かれる方は、すぐ決まります。
法人系の問い合わせは、ピントがずれています。
よくあるのが、『近隣で工事をするので、短期で借りたい』という話。
多くが、即断していただける会社さんは、上手に対応されていますが、『いくらですか?状況が知りたい!』という会社さんは、聞くだけです。借りません。
ハウスメーカーの営業が問合せをする、土地の資料請求も同じです。
多くが携帯電話からです。
購入されるお客様の情報は、一切聞かされません。
この状態で商談がまとまるとは言えません。
創業以来10年間で、何も言わずに土地の情報提供をハウスメーカー営業にして決まった事案は1件もありません。過去30年以上不動産業界に従事し、同様の対応で決まった事案も数件です。つまり、問い合わせがあったから決まる!という感覚は捨てたほうがいいということです。
これらの成約率を上げるため、弊社の問い合わせフォームには、その記載をしていただいた前提で初めて対応ができる仕組みをとっています。
決まらない商談とは?
不動産仲介の場合は、直取引もあれば、分かれ取引もあります。
分かれ取引に多い、担当者との打ち合わせスタンスの違いが生ずる商談、購入を検討されるお客様に罪はありません。
しかし、決まらない相手と取引するストレスは、売主や貸主、場合によってはそれを担当する不動産業者の力量につながるのではないか?と思います。
依頼を頂いている物件がなかなか売れないと、どうしても他社に聞きたいと考えることもあると思います。
聞けばいいのですが、他社批判をする業者には依頼するべきではないと思います。
過去にもありました。
【専任⇒一般】へ変更したいと申した売主様、理由は『なかなか売れないから…』と。
結果、前に依頼を受けていた業者は【依頼を受けない】となり、結果弊社が逆に専任になってしまった事案もありました。不思議なもので、すぐ売れてしまいました。
その要因は【草刈りを施し、見栄えをよくする】【事前測量を行い、不確定要素をなくす】の2点でした。
大手不動産業者も同じでした。
売主業者物件に直接問い合わせをし、窓口となっている弊社を抜いて取引をしようとしていた担当がいました。
物件案内をしたあと、【購入申込】がなかなか取得できず、結果取引はできませんでした。この時、電話だけの応対で値段交渉や条件交渉をあたりまえの用にされました。
この担当者はもうその会社にいません。
長時間商談に時間をかける不動産営業はナンセンスだと思います。
長時間かけていいのは下準備のときだけです。売り出ししたら、勢いです!勢いのない商談はまとまりません。
代表取締役伊藤は不動産業界歴30年以上
百戦錬磨で取引してまいりました。
安全でスピードある取引!
自信をもって対応いたします。